2012年3月末で「現代中国地域研究 第1期」の事業が終了しまし た。その活動を評価していただいた結果、各大学等と共同設置した研 究拠点の活動は「研究拠点の形成とその強化という目的の一つは達 成できた」し、拠点ごとの研究も「所期の目的を十分に満たす活動」で あり、「第2期ともいうべき事業を実施して、事業の継続性を図ることが 必要」という報告をいただきました。
 しかしその一方で、拠点間ネットワーク活動では、「拠点間の一層の 協力態勢の構築が必要」という意見も寄せられています。特に、「研究 者層が厚い中国研究の特徴を考慮したとき、各拠点の強化が同時に 全国的なネットワークの形成に繋がるような活動となることが必要」と 述べられています。
 この評価結果を受けて人間文化研究機構では、2012年度からの5 年間で「現代中国地域研究 第2期」を実施することといたしました。第 2期においては、専門分野の異なる拠点間の有機的な連携を一層促進するために、「現代中国の学際的研究―新しい大国をどう捉えるか」 という一つの共通テーマを設定しました。また従来の6拠点に加えて、 愛知大学および法政大学に新たに連携研究拠点を設けるなど、全国 的なネットワークの形成を目指しています。
 中国は刻々と変化し、国際的にもその存在感を高めてきています。 現代中国を個別の研究分野の視点だけではなく、総体的に捉える地 域研究の意義は極めて大きくなってきているのです。
 しかしグローバル化の進行によって、ひとり中国だけを研究対象と するだけでは、その中国すら理解することが難しい時代にもなってき ています。イスラーム地域や現代インド地域との相互作用など、異なる 地域研究間の連携をも視野に入れることが必要になってきています。
 第2期の活動で、若手研究者が大きく育つと共に、わが国の現代中 国地域研究が国際的にもその地歩を確立しつつ、所期の目的の達成 に向かって、着実に進化していくことを期待しています。